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買取ビジネスの仕組みや強みを徹底解説!買取ビジネスはなぜ不況に強い?
この記事では、買取ビジネスの仕組みや強みを解説します。買取ビジネスは近年注目の集まるビジネスモデルで、買取に対する需要の向上や新型コロナといった環境要因によって、さらに利益を伸ばしているビジネスになっています。その背景には、買取ビジネスの持つ3つの強みが影響しています。まずは買取ビジネスについて詳しく解説した後、買取ビジネスの強みについて解説します。
目次
買取ビジネスについて
買取ビジネスは、近年ニーズの高まっているビジネスモデルの1つです。その背景には、様々な要因が存在します。ここでは、買取ビジネスについて詳しく解説します。
買取ビジネスの仕組み
買取ビジネスの仕組み自体は単純で、「お客様から買い取った品物を、買い取った金額より高く売る」ことで利益を上げる仕組みです。いわゆる「商売」において、1番典型的なカタチであると言ってもいいでしょう。1つだけ特殊なのは、取り扱うものが「中古品」だということです。
取り扱うものが中古品だということは、持ち主のほとんどは「一般消費者」であるということです。商売のほとんどはお店から新品の商品を調達しますが、買取ビジネスはお店ではなく一般消費者の方々から中古品を調達しなくてはなりません。新品であれば1つのお店に仕入れルートを築くことができますが、中古品を1人の消費者の方からずっと仕入れることはできないでしょう。中古品は、仕入れが安定しづらいという特徴を持っているのです。ただし中には、業者によるオークションで中古品を購入するところもあります。
中古品を買い取ることができれば、最も高く売れる場所を探すことになります。店舗を構えたり、ネットで海外に売ったりと、商品ジャンルによって高く売れる場所は大きく変わります。運営コストなども踏まえなくてはならないので、販売価格とコストの差、つまり「利益」が最も大きくなる場所を探すことが、買取ビジネスの肝になっています。
買取の需要
買取(リユース)の需要は年々拡大しており、2025年には2兆円規模になるとも言われます。理美容市場は2.1兆円規模であり、コンビニより多いとも言われる理美容の数を考えると、想像以上に大きな市場規模であることがわかります。
メルカリなどのフリーマーケットが浸透してきたことも、買取の需要が大きくなっている一要因になっています。買取が身近になったことで、これまでなんとなくあった「中古品に対する抵抗感」も低下しており、中古品を購入する人も珍しくなくなってきました。買取業者としては販路が増える形になっているので、積極的に買取することができるようになっています。
環境要因の変化
新型コロナの蔓延によって、自宅にいることが多くなりました。その結果、「こんなに長く自宅にいるなら、自宅を綺麗に整理したい!」という人が増え、中古品を整理するついでに売ろうとする動きが増えました。しかし、「買取するのに外出するのは嫌だ」という人が多かったため、自宅から一歩も外に出ずに買取ができる「宅配買取」のニーズが急激に増加しています。
また外出を控える傾向が強い環境になってくると、ネット対応も急務となってきます。店舗買取だけだと人が外に出なくなるほど不利になるため、基本的にはネットへの対応はほぼ必須になってきています。
買取ビジネスの種類
買取ビジネスには、大きく分けると3つの形態があります。3つすべての買取を行っているところもあります。
店舗買取
店舗買取は、「お客様に売りに来てもらう」ことで中古品を買取する形態です。買取ビジネスの中では、最も古典的な形態と言えます。物理的に店舗を構えるため、「近くに住んでいる人」が主なお客さんになります。地域性が強くなるため、いわゆる「お得意様」を作れるかどうかが勝負所になってきます。
店舗を構えることはコストなども考えるとリスクが高いので、新規参入はハードルが高くなっています。そのため、店舗買取はすでに店舗を広く展開している大手がイニシアチブを取っているような状態になっています。
出張買取
出張買取は、「お客様のところへ買取に行く」ことで中古品を買取する形態です。売り手にとっては自分で中古品を持っていく必要がないため手軽に利用しやすく、利用者を広く募集することができます。出張するためある程度近くに拠点を構えておく必要があり、店舗買取ほどではないものの地域性があります。そのため、地域や買取ジャンルなどを絞り、「大阪だったらここだよね」「ブランド品だったらここだよね」といった評価を築くことが肝になります。
宅配買取
宅配買取は、「お客様に中古品を送ってもらう」ことで中古品を買取する形態です。中古品を梱包して配送するため出張買取よりは多少手間があるものの、自分のタイミングで買取ができるため、利用者にとっては最も利用のハードルが低くなっています。また、全国どの業者でも利用できることも1つの特徴です。利用者が全国から選べるということは、競合企業が全国に存在するということでもあります。そのため、競合よりもいい条件で取引し、利用者からいい評価を獲得することが肝になります。
買取ビジネスの強み
買取ビジネスの強みは、「運営コストが低い」「不況に強い」「万引き被害に遭わない」という3つに集約できます。ここでは、買取ビジネスの強みについて解説します。
運営コストが低い
まず、買取ビジネスは運営コストが低く、利益を上げやすくなっています。店舗買取の場合でも、そこまで大きな店舗は必要なく、人もそこまで多く求められません。店舗の維持費や人件費は低く抑えることができます。
出張買取であれば、在庫を抱える必要がないため、在庫管理に余計なコストがかかることがありません。またお客様が来るわけでもないので、拠点もコンパクトに抑えることができます。
宅配買取であれば、拠点が1つだけでも全国から中古品を集めることが可能です。人材も最小限で問題ないので、運営コストは極めてコンパクトです。
どのような形態であっても、買取ビジネスは基本的に運営コストが低くなっています。ビジネスの利益はざっくり言えば売上とコストの差なので、コストが低いほど利益は増えます。運営コストが低いということは、買取ビジネスの明確な強みの1つです。
不況に強い
買取ビジネスは、不況の影響を受けにくいビジネスです。不況になると、資産を現金化しようとする人が増えます。不況でお金がなくなると困るので、なるべくお金を多く持っておきたいという心理が働くためです。 そのため、買取ビジネスは不況の方がかえって買取しやすくなっており、不況によるマイナスの影響を受けにくいのです。
万引き被害に遭わない
経済産業省が発表した「商業統計」によると、全国の万引き被害は年間で約4,615億円とされています。検挙されるのはその内1割割だと言われており、9割もの被害はそのまま泣き寝入りとなっているのです。
意外に馬鹿にならない被害がある万引きですが、買取ビジネスはほとんどの場合店舗で売ることをしないため、万引き被害にも逢いません。
まとめ
買取ビジネスは「お客様から買い取った品物を、買い取った金額より高く売る」ことで利益を上げるビジネスモデルであり、新型コロナなどの環境要因も相まって、市場規模を伸ばしています。また、買取ビジネスは運営コストが低く、不況にも強く万引き被害にも遭わないため、安定して利益を伸ばせる強みを持っています。